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馬鹿で成り立つ世界の最中。消えないのは罪だけじゃない。

違う、そうじゃない。
俺たちは君にそんな風に苦しんだり悲しんだりしてほしいわけじゃないんだ。
確かに罪は消えないけれど、だからってそんな、そこまで完璧にあろうとし続けなくたっていいじゃないか。
もういいじゃないか。十分じゃないのか。
まだ足りないとでも言うのか。どれほど君は貪欲なんだ。笑ってしまう。

皆馬鹿ばっかりなんだ。
この世界は馬鹿ばかりで成り立っているだけだ。
君だけが馬鹿なんじゃない。
罪を独り占めしないでくれよ。それは君だけのものじゃない。

また会えたね、と笑いあいたいだけなんだ。
今すぐなんて多分俺もあの子も君も無理だろうけれど、それでも。
いつか、また会えた時、それをただ単純に喜びあいたいだけなんだ。
それの何が悪い?何が可笑しい?どうせ笑うなら楽しく笑いたい。
だってそうだろう?俺の性格知ってるじゃないか。
君のことだ。俺が何を考え、何を言い、どうするかなんて全部お見通しなんじゃないのか。
だから驚かなかったんじゃないのか。
本当は分かっているんだろう?

君は俺たちの目にいつだって完璧に見えた。
だけど君だって人間だっただけだ。完璧じゃないのが人間の証明のようなもの。それなら君は、誰より人間だった。ヒトだったというだけじゃないか。
同じだよ。俺たちと同じ、不完全な人間だった。
なら、並べるよ。同じ場所に立てる。立っていいんだ、俺も、あの子も、君も。
もう遅いなんて言うなよ。これからがあるじゃないか。
何度だってかまいやしないさ。平気だよ。全然問題ない。

君はいつだって孤独だった。
完璧を求め完璧に生きようとして、でも君の周囲は全く不完全な人間ばかりだったから、君はいつだって孤独だった。たったひとりだった。
だけど同じだったじゃないか。孤独なんかじゃなかったじゃないか。
そんなに悔いるなよ。完璧に見えた君はそれはそれで凄く格好良かったし、だからこそ俺もあの子も君が好きで、君に憧れ君に少しでも近づこうと頑張れたのだから。
だからこそ今の俺たちがここにいる。ここにある。
感謝すれこそ、君を恨む気持ちなんて欠片もない。
本当だよ。

違う、そうじゃない。
俺たちはただ、ただ、ひたすらに馬鹿だっただけだ。
そしてその馬鹿がこの世を回す。この世を作り上げる。この世には馬鹿しかいない。
馬鹿で成り立つ世界の最中。消えないのは罪だけじゃない。

俺たちに、いつか。おかえりなさいを言わせておくれよ。
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