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カウントゼロ

今更のようにようやく思い出すのは、最後のボタンを押したその柔らかな唇。
数年前に失敗に終わってしまった稚拙な反逆は、あれからどう足掻いたとしても、最後の最後、結局こうなることを予言していたかのよう。

全てはその手を汚すためだけにあり
全ては成されたのちに、ようやく気づくもの

彼はたやすく君の伸ばした手をやんわりと払い、笑った。
君はもう後戻りできないことを払われた己の手のひらで知り、愕然とする。

ざわり、胸騒ぎがする。
見上げるあの人の瞳はどこまでも空っぽだった。
あの人だけは、何も望んではいけないと。
望んでも無駄だと知っていた。
一度飲まれた者は、その世界そのものを壊すことでしか、そこから出ることなどできないということも。

喘ぎもがくほどに欲したものに手は届かず、差す光は太陽光などではなく。
当然のようにそこは楽園などではなく、かといって他の場所も同じようなもの。
必死で何かを残そうと足掻いたそれすら無駄で、結局は何も残らなかった。

終わりの始まり。
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