FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

冷静か混乱か

またも夢を見た。

男女混合6、7人で移動していた。
向かう場所はひとつ滅んだ街だった。
ちょっと冒険に行く、遊びに行く、という感覚だったが、一応無人だし荒廃している街なので、簡易な武器も持って行った。
そこへ行く前に、コンビニでそれぞれ好きなものを買った。
何故か私は甘いお菓子をひとつ、買った。

しばらく歩いて、街に入る前。
ひとりの男の子が自販機でペットボトルを買い、飲もうとしていた。
が、歩きながらだとうまく飲めない。
先を歩く他の仲間たちの歩調は早い。
だから私は「ちょっと立ち止まって飲めばいい。すぐに追いつけばいい」と笑ってその子の腕を引いて止めさせた。
その子は笑って、ありがとう、と言ってそれを飲んだ。
そしてコルクの栓がされている試験管のようなものをポケットから出し、中に入っている粉薬のような白いものを手のひらに出し、それを舐めた。
それはなに、と問うと、糖分補給のようなものだ、と言った。
少し私の手のひらにもわけてもらい、舐めた。
確かに、水に溶かせばスポーツ飲料になりそうな、甘い味がした。

気づけば、先を歩いていたはずの仲間が見当たらなくなった。
携帯電話のような、無線機のようなもので連絡を取りながら、合流しようと焦った。
少数人数で歩き回るには危険だった。

街はほとんど、草木に飲み込まれていた。
あちこち探し回りながら、大きな蜘蛛の巣を避けて歩いた。
時折、見るからに毒蜘蛛がいたりして、少し怖かった。
蜘蛛自体は怖くないにしても、規格外の大きさと、その種類の未確定さに恐れた。
踏み潰したら、丸い腹は液体で満たされていた。
その液体すら触れることを恐れた。
きっと毒だ。と思った。
見晴らしのいい高い廃ビルの上、下を覗けば、アスファルトだったはずのそこはもう、野草で覆われてしまっていた。
そこに、5、6メートルほどの大蛇がいた。
何故か首から上が人間の頭蓋骨だった。
空っぽの目と目があってしまい、私は焦った。
廃ビルを昇ってくる。
そして私たちがいる屋上へ。
「昇ってきたよ!」
悲鳴と共に、一緒にいた子が叫んだ。
私はその子に駆け寄り、振り向き様に鞄に忍ばせていたミニサイズのボウガンのような武器を向けた。
蛇は獲物を襲う直前、首をもたげて狙いを定める習性があることを覚えていた。
次の瞬間には、ものすごいスピードで噛み付き、身体を巻きつけるのだから、その一瞬を狙わなければならない。
振り向き様、ボウガンの安全装置を外した。
まるでスローモーションのようだった。
頭部だけが人間の頭蓋骨をした大蛇が、まさにこちらに飛びかかろうとしていた。
私はどこか冷静に、背後で悲鳴をあげる子と、己の命を守るため、引き金を引いた。
短くするどい矢は放たれ、頭部だけが人間の頭蓋骨をした大蛇の、大きく開いた口の奥へと。

そこで、目が覚めた。
ボウガンをつかみ出す前はあれほどパニックになっていたのに、武器を手にした途端、不思議と冷静になっていたことを思い出す。
大好きなはずの蛇は、その存在の大切な頭部が、人間の頭蓋骨だった。
別に怖くもないはずの毒蜘蛛は、規格外に大きく、嫌な予感ばかりした。
殺すつもりなんてなかったのに。

思ったより、鼓動はうるさくなかった。
私は恐怖にまみれた悪夢だと思いながら見たこの夢を、実はそれほど怖がっていなかったのかもしれない。
それだけが、救いだと思った。

街に入る前に、コンビニで買った甘いお菓子は、きっとケーキのような柔らかさで、私たちが踏みしだいた野草の上、もう潰れてしまったのだろう、と思う。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。